バブルランプの話 2017/1/21

そうは言ってもいまお店がバブルランプの香りで一杯です。大丈夫かな。

今思うとバブルランプのちゃんとしたヒストリー的なことを書いたことがありませんでしたね。
なので今日はそんなことで更新します。


Herman Miller Japan より http://www.hermanmiller.co.jp/content/hermanmiller/apac/ja_jp/home/design-resources/images.html?text=Herman%20Miller:Products/Nelson%20Bubble%20Lamps

バブルランプは最初ハワードミラー社からリリースされていました。

ハワードミラー社はハワード・ミラーさんの会社で、ハーマン・ミラーさんの息子の会社です。
もともとはハーマンミラークロックカンパニーだったのですが、ハワードさん指導の下分社化して改名してハワード・ミラーという会社名になりました。(ハワードミラークロックカンパニー)

皆さんご存知のネルソンさんの時計類はむかしハワードミラー社からリリースされていましたね。
そこでバブルランプも同社から発売していたんです。

バブルランプはどうやって売れれたのか。
渡辺力さんの「ハーマンミラー物語」の内容を勝手に抜粋してかいつまんできますね。


ニューヨークでスカンジナビアンデザインを扱うお店に行ったネルソンさんは、そこでスウェーデン製の鋼線で球形を作り、そこに絹を張りつけた照明に出会います。
その照明に目を付けていたらしいのですが、後日、その照明の展示品セールされるということを聞きつけて再度ネルソンさんはお店に訪れます。
でも驚きの高額さだったことに、若干憤りすら感じたネルソンさんは、その時にニューヨークタイムズに載っていた規格客船を保存するためにプラスチックの液を吹き付けるという記事を思い出します。

すぐに自分の事務所に帰り、早速針金で球形をつくり、秘書には繊維メーカーを探させ、翌日の晩には試作品が出来上がったそうです。

そして1952年にハワードミラー社から発売されました。
当時はよく売れて、真似されまくったそうですよ。

俗説みたいなものとして、イサム・ノグチさんのAKARIを真似したという話がありますが、正しくは、ノグチさんが真似されたと感じて憤慨した。ということです。

実際どうかはわかりませんが、デザインは確かに似ている部分はありますね。しかし成り立ちや製造方法が違います。製造方法というより、考え方が違いますね。だから別物。

それからいろいろあって、とうとうハーマンミラー社からの正規復刻販売ということで、これでハーマンミラー社に照明というジャンルが出来ました。
ベッドも復刻しましたし、部屋全部ハーマンミラー計画が出来ますね。


アメリカンミッドセンチュリーモダンを代表する照明ですが、むしろ他でアメリカンミッドセンチュリーモダンを代表する照明ってなにかありましたっけ。


とにかく最高に格好良い照明ですからバブルランプ。照明どうするか考えている人はちょっと視野に入れてみてください。


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